[配信機材解説]「Blackmagic Studio Camera 4K Pro」「JVC GY-HM185」を採用しています。
出張ライブ配信業務を専門の株式会社オープンNEOです。
弊社の撮影機材をご紹介いたします。
■配信機材を選ぶ際に重要視した点
弊社では、過去にSONY製のNX5Rなどを配信機材として使用していました。
しかし、さまざまな面で最適解では無いという結論に至り、改めて弊社の配信業務において適切なカメラを見直すこととなり、以下の点を中心として検討しました。
1、ライブ配信が用途のため、設営が効率的であること
2、SDI(3G-SDI)で出力できること
3、4Kで収録できること(編集でクロップするため)
4、セミナーなど、動きが激しく無いため、本体のサイズが小さいこと
5、耐久性があること(業務用としての最低基準)
6、業務提供価格を維持できる購入金額であること(30万を超えると業務自体の価格が上がる)
3名程度で現場を回す配信業務において、運搬や設営の面でも効率的になり、配信業務のサービス提供価格自体を上げることなく導入ができました。
■選択肢として珍しいであろう機材になりました。
おそらく、今回ご紹介する2機種については、9割の現場では採用されないであろう機材となります。
個性的であり、逆にいうと用途が限られる、という点があるためです。
一般的な映像制作を網羅する業務においては、不便な点も多々あると思います。
なお、収録や映像制作においては絶妙に使いにくい機材(万能ではない)であり、ライブ配信以外ではFS5やミラーレス機、ハンドヘルドを使用することが多いです。
■JVC GY-HM185

最近、配信関係の業務ではレンタル品などで出回っている機種になります。
弊社の配信現場での用途は、「ワイド固定」または「演台固定」です。
固定カメラであること、室内でステージや演台据え置きで運用する点を考えれば、4Kでの収録も相まって最適解であると考えました。
SONY製のXDCAMなどでも小型なものはありますが、弊社の主な業務であるセミナーやシンポジウムの配信においては、十分な映像を提供してくれる機種です。
また、何よりSDI出力がある点と、価格が非常に安価である点が導入の決め手となりました。
■Blackmagic Studio Camera 4K Pro
弊社では、JVC GY-HM185を2台導入し、しばらく運用していました。
すると、照度が低い会場、特にスクリーンでスライドを投影する際に前方が暗くなる会場(演台に照明が当たらない)において、解像感が落ちるという場面が複数現場ありました。
これはセンサーやレンズの性能において仕方ない点であり、改めて「寄りの1S」で撮影する際のカメラを見直すこととしました。
通常であれば、NX5RやZ150などが定番だと思いますが、弊社ではインタビュー撮影などでLUMIX GH6を使用していることもあり、フォーサーズレンズが使用可能な撮影機材を検討することとしました。
もちろん、配信以外の業務を考えれば、フォーサーズではなくEマウントのFS5などもレンズ交換式で候補となりますが、今回はモニターの見やすさ、フォーカスの合わせやすさ、を重要視することとしました。
理由はいくつかありますが、セミナーやシンポジウムでは、演台に人が入れ替わり立ち替わり発表することがよくあり、微妙に動くけど大きくは動かないという1日を過ごすことがあります。
そのような現場のカメラマンにおいて、画角や構図は大きく変わらないが、微妙に少しだけフォーカスが来ていない、というのが集中力の面でも解決したい点となっていました。

そこで、とにかくモニターが大きくフォーカスが見やすく、かつ配信業務での設営時間を考えた時に、候補となったのがBlackmagic Studio Camera 4K Proです。
弊社では、レンズはM.ZUIKO DIGITAL ED 40-150mm F2.8 PROを使用しています。
実際使用してみると、朝8時に入って9時からの配信でも設営が間に合い、9時〜17時の長丁場のセミナー配信でも、フォーカスが少しズレた際にも見やすいモニターでした。
何より、別でモニターを用意しなくても本体で十分にフォーカスが分かり、特に常に集中していなくても画がわかりやすいという利点があります。
テレコンを使うことが多く、1.4XのためF4となりますが、これでも露出に困ることは今のところ無いです。
なお、JVCとは色は完全には合いませんが、画角(サイズ)が異なるためほぼ気になりません。
どちらかといえば、JVCの方が色の調整ができます。
■まとめ
いかがでしたでしょうか。
賛否両論あるかと思いますが、一つの導入事例としてご紹介しました。
特にBlackmagic Studio Camera 4K Proを導入してからは、配信のための機能が大量に備わっており、今後の拡張性の面でもビデオカメラというよりはスタジオカメラとしてより効率的な運用が出来そうな見通しです。